icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻3号

2000年02月発行

特集 消化管ポリポーシス2000

主題症例

長期の経過観察中に回腸癌が発生した家族性を示す若年性ポリポーシスの1例

著者: 樋口哲郎1 岩間毅夫1 家城和男1 金仁燮1 松崎淳1 菅野純2

所属機関: 1佐々木研究所附属杏雲堂病院外科 2国立医薬品食品衛生研究所毒性部

ページ範囲:P.451 - P.455

文献概要

要旨 患者は49歳,女性.長期間にわたって追跡を行っているJPSの1家系の発端者である.腹痛,嘔吐を主訴とし,腸重積の診断で開腹術を施行した.回腸癌(深達度mp)を先進部とする腸重積であった.腫瘍はp53の過剰発現をfocalに認め,JPSに発生する回腸癌に関しても一般の大腸癌と同じくp53遺伝子異常が関係している可能性を示唆していた.JPSの責任遺伝子と言われるSMAD4,更にJPSに関連する可能性のあるSMAD1,SMAD2,SMAD3,SMAD5,PTEN,PTCHを検索したが異常は認めなかった.JPSの原因遺伝子はSMAD4のみでない可能性が高く,更に検討が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら