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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻3号

2000年02月発行

特集 消化管ポリポーシス2000

主題症例

下咽頭癌と腎細胞癌を合併したCowden病の1例

著者: 新井太1 本間照1 小林正明1 杉村一仁1 塚田芳久1 成澤林太郎1 朝倉均1 味岡洋一2

所属機関: 1新潟大学医学部第3内科 2新潟大学医学部第1病理

ページ範囲:P.456 - P.460

文献概要

要旨 患者は63歳,男性.血疾を主訴に近医を受診.下咽頭腫瘍の疑いで当院耳鼻咽喉科を紹介され,精査の結果下咽頭の扁平上皮癌と診断された.術前の食道透視で静脈瘤を疑われ,消化管内視鏡検査を施行したところ,食道から大腸までの全消化管にポリポーシスを認めた.組織はいずれも過形成性もしくは過誤腫性の変化であった.顔面,両下肢に小丘診が,足底には角化性丘診の多発を認めCowden病と診断した.また,血尿の精査により左腎に腎細胞癌も発見され,Cowden病に重複癌を合併した男性例はほかに本邦報告例がなく,非常にまれな1例と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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