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編集後記
著者: 渡辺英伸
所属機関:
ページ範囲:P.486 - P.486
文献購入ページに移動 家族性大腸腺腫症では上部消化管病変が高頻度に必発することを,世界で初めて明らかにしたのが日本である。これは世界に誇れる日本の業績の1つであり,それは1974年から1978年にかけて集中的に世界へ発信された.消化管ポリポーシスには,家族性大腸腺腫症のほかに,Peutz-Jeghers症候群のポリポーシス,若年性ポリポーシス,Cronkhite-Canada症候群のポリポーシス,Cowden病のポリポーシスなど種々のものがある.本増刊号には,これら消化管ポリポーシスの疫学・診断・治療・経過・分子生物学が日本的視野ばかりでなく世界的視野からも盛り込まれている.本号を通読すれば,これら消化管ポリポーシスの歴史が理解できよう.と同時に,どのような問題点が残されているかも理解できる.
「胃と腸」は形態診断学を中心とした雑誌であり,提示された消化管ポリポーシス症例の記述は詳細・正確である.すべての研究は,詳細で正確な記述から始まる.しかし,これら材料が形態診断学を中心とする研究者ばかりでなく生物学・分子生物学を中心とする研究者にも生かされることによって,初めて生きた材料となるであろう.
「胃と腸」は形態診断学を中心とした雑誌であり,提示された消化管ポリポーシス症例の記述は詳細・正確である.すべての研究は,詳細で正確な記述から始まる.しかし,これら材料が形態診断学を中心とする研究者ばかりでなく生物学・分子生物学を中心とする研究者にも生かされることによって,初めて生きた材料となるであろう.
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