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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻4号

2000年03月発行

文献概要

今月の主題 食道癌の発育進展―初期病巣から粘膜下層癌へ 主題

食道癌の初期病巣と発育進展―内視鏡の立場から

著者: 幕内博康1 島田英雄1 千野修1 田仲曜1 大芝玄1 木勢佳史1 姫野信治1 剱持孝弘1 田島隆行1 西隆之1

所属機関: 1東海大学医学部外科

ページ範囲:P.527 - P.539

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要旨 食道癌の初期病巣とその発育進展をみるために,まず,深達度と内視鏡像から初期発育形式を検討した.続いて,その発育形式と発育速度をみるために,初回治療時に全食道を精査した内視鏡的粘膜切除術(EMR)施行例で,経過観察中に異時性多発癌を発見した27例と,さらに,手術拒否などで経過観察しえた食道癌16例について検討した.食道癌は粘膜上皮の基底層付近から発生し,0-IIb基底層型から0-IIb全層型,0-IIc m1あるいは0-IIc m2となり,0-IIc m3から0-IIc smとなって,0-1型,0-III型あるいは進行癌へと発育するものが多いと推定された.粘膜癌である期間は4年ぐらいはありそうであるが,一度粘膜下層へ浸潤すると1年以内に進行癌になるものと推測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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