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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻5号

2000年04月発行

今月の主題 Helicobacter pylori除菌後の消化性潰瘍の経過―3年以上の症例を中心に

主題

Helicobacter pylori除菌後のUl-IV胃潰瘍の経過―3年以上の症例を中心に

著者: 芳野純治1 中澤三郎1 乾和郎1 若林貴夫1 奥嶋一武1 小林隆1 中村雄太1 嘉戸竜一1 渡辺真也1 井上貴夫1 高田正夫1 加藤芳理1 三浦正剛1 江藤奈緒1 神谷直樹1

所属機関: 1藤田保健衛生大学第2病院内科

ページ範囲:P.631 - P.636

文献概要

要旨 これまでHelicobacter pyloriiの除菌を159例に行い,除菌成功後1年以上が経過した胃潰瘍は59例であった.本検討での対象は超音波内視鏡検査によりUl-IVの潰瘍と確認され1年以上経過観察された胃潰瘍18例で,3年以上の観察が8例(最長観察期間4年2か月)であった.除菌後3年以上経過すると,S2期の瘢痕として内視鏡的に観察された.また,超音波内視鏡検査により潰瘍底部での潰瘍エコーの推移をみると縮小はみられるが,その縮小の程度はわずかであった.除菌により潰瘍の再発が抑えられるため,内視鏡的には潰瘍のステージはより強固な治癒になると考えられるが,潰瘍内部では緩徐な治癒が進行していることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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