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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻6号

2000年05月発行

今月の主題 腸管の血管性病変―限局性腫瘍状病変を中心に

主題

腸管動静脈奇形―自験12例と本邦報告例の解析

著者: 小林清典1 五十嵐正広1 勝又伴栄1 横山薫1 佐田美和1 西元寺克禮1 大谷剛正2 三富弘之3 磯部義憲4 古波倉史子5 草野正一6

所属機関: 1北里大学東病院消化器内科 2北里大学東病院外科 3北里大学東病院病理 4北里大学東病院放射線科 5浦添総合病院外科 6防衛医科大学校放射線科

ページ範囲:P.753 - P.761

文献概要

要旨 腸管動静脈奇形(AVM)の自験12例と文献報告例の解析を行い,本邦における腸管AVMの臨床像や画像所見の特徴を中心に検討した.主症状は,病変部からの反復する出血であり,時に大量でショック状態を来し,輸血が必要になる場合も多い.診断には選択的血管造影が有用であるが,大腸病変に対しては内視鏡検査の担う役割も大きい.治療は,外科的切除が原則であるが,重篤な合併疾患などにより手術が困難な場合は,血管カテーテルを用いた治療や内視鏡治療も積極的に行われている.人口の高齢化や欧米型腸疾患の増加などにより,本邦でも患者数の増加が見込まれ,原因不明の消化管出血をみた場合は,本症の存在も念頭に置いて検索を進める必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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