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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻6号

2000年05月発行

文献概要

今月の主題 腸管の血管性病変―限局性腫瘍状病変を中心に 主題

大腸のangiectasiaとangiodysplasia

著者: 酒井義浩1 須田浩晃2 小林博之2 吉田光宏2 吉本一哉2

所属機関: 1東邦大学大橋病院消化器診断部 2東邦大学医学部第3内科

ページ範囲:P.763 - P.769

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要旨 大腸における非腫瘍性の血管系の異常に関する定義は一定でない.後天的に形成された(と想定される)限局性血管拡張をangiectasiaとして,最近の10,000回の内視鏡において診断した48例を検討した.32例は単発であり,1例を除きクモ状血管腫様を呈し,全大腸に分布したが,横行結腸からS状結腸に高率であった.これらの血便のエピソードは5例であり,そのほかに出血源を思わせる病変はなかったが,内視鏡時には出血はなかった.2個以上存在した多発群16例では単発群に比し,高齢であり,5例に血便があり,クモ状血管腫様のものや限局血管怒張,その混在など多様で,2/3に肝硬変を合併していた.止血を必要としたのは2例のみであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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