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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻6号

2000年05月発行

文献概要

今月の主題 腸管の血管性病変―限局性腫瘍状病変を中心に 主題症例

貧血を契機に発見された十二指腸血管腫の1例

著者: 前田哲男1 宮本勝文2 藤澤貴史1 豊田昌徳1 大須賀達也1 大西裕1 坂ロー彦1 阪本哲一1 前田光雄1 瓦家伸晃2 大久保琢郎2 楠本長正2 松野寧子3 井上英士4 西上隆之5

所属機関: 1石川島播磨重工業健康保険組合播磨病院内科 2石川島播磨重工業健康保険組合播磨病院外科 3石川島播磨重工業健康保険組合播磨病院病理 4井上内科医院 5兵庫医科大学第2病理

ページ範囲:P.808 - P.813

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要旨 患者は85歳,女性で貧血のため入院した.腹部造影CTにて十二指腸に強く造影される腫瘤を認めた.十二指腸造影で十二指腸第3部に大きさ11×10mm,頂部に陥凹を有する広基性の隆起性病変を認めた.十二指腸内視鏡ではびらん状の陥凹した表面から出血を伴う丈の低い隆起性病変を認めた.生検で毛細血管の増生を認めた.以上より十二指腸の粘膜下腫瘍(血管腫疑い)と術前診断し,十二指腸部分切除術を施行した.病理組織学的には静脈と毛細血管の混在した血管腫と診断した.十二指腸血管腫は本邦では自験例を含め9例の報告があるのみであり文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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