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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻7号

2000年06月発行

今月の主題 胃の“pre-linitis plastica”型癌

主題

“pre-linitis plastica”型胃癌の内視鏡所見の検討

著者: 細川治1 裴英沫1 海崎泰治2 渡辺国重1 服部昌和1 道傳研司1 林裕之1

所属機関: 1福井県立病院外科 2福井県立病院病理

ページ範囲:P.897 - P.906

文献概要

要旨 linitis plastica型胃癌を初期像(“pre-linitis plastica”)の段階で発見するための検討を行った.遡及的追跡例の内視鏡フィルム再検討では,胃底腺粘膜領域の皺襞の局所的な太まりや屈曲,蛇行などの所見に隠れて,小さな陥凹病巣の存在が疑われた.切除した胃底腺領域の深達度smおよびmpの未分化型癌78例中,癌浸潤範囲が粘膜内より粘膜下で広く,粘膜下の線維化より癌が広いpre-linitis plastica型は14例(17.9%)であった.非pre-linitis plastica型と比較してpre-linitisplastica型は癌巣径,粘膜内癌巣径ともに小さく,mp癌の比率が高く,内視鏡的には陥凹面が比較的平滑で,全周が隆起で取り囲まれているものが多かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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