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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻8号

2000年07月発行

今月の主題 多発大腸癌

主題

多発大腸癌の実態と臨床診断―単発癌との比較

著者: 藤田伸1 森谷宜皓1 赤須孝之1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院外科

ページ範囲:P.989 - P.994

文献概要

要旨 遺伝性非ポリポーシス大腸癌(HNPCC)を除く大腸多発癌の発生頻度は約4%であった.単発癌に比べ,同時性多発癌は男性に多い傾向が認められた.また多発癌症例にHNPCCの特徴である若年発症の傾向や右側結腸癌が多発する傾向が認められ,一部の多発癌に臨床診断基準を満たしていないHNPCC症例が混在することが示唆された.同時性多発癌は,単発癌に比べ予後不良傾向が認められた.異時性多発癌の初発癌から第2癌,あるいは第2癌から第3癌までの発生間隔を検討してみると,前回手術から2~3年目と8~9年目にピークを認め,2峰性の分布を示し,第1のピークに含まれる症例には前回手術時の見落とし例があることが示された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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