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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻8号

2000年07月発行

文献概要

今月の主題 多発大腸癌 主題研究

大腸の異時性多発癌におけるⅡc型大腸病変

著者: 今井靖1 工藤進英1 為我井芳郎1 山野泰穂1 成澤亜古1 木暮悦子1 松田知己1 中原貴子1 西岡千晴1 森田圭紀1 原栄志1 前田聡1 小幡まこと1 工藤由比1 沢秀彦1 梅里和哉1 工藤智洋1 池原伸直1 高見啓央1 大須賀達也1 日下尚志1 作左部大1

所属機関: 1秋田赤十字医院胃腸センター

ページ範囲:P.1031 - P.1034

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要旨 1985年4月から1999年2月までの期間に当センターおよび関連施設にて切除された異時性多発癌62症例,164病変を対象とし,隆起型(Ip,Isp,Is),表面隆起型(Ⅱa,Ⅱa+dep),LST(laterally spreading tumor),陥凹型(Ⅱc,Ⅱc+Ⅱa,Ⅱa+Ⅱc,Is+Ⅱc),進行癌に分けて検討した.対象症例中の陥凹型の割合は25.8%と極めて高く,第2癌以降の浸潤癌における陥凹型の割合も29.4%と極めて高かった.陥凹型の異時性多発は25%と高頻度に見られた.第1癌が進行癌であるものを除いて第2癌以降に進行癌がみられたものは,陥凹型群では0,非陥凹型群では3病変認められた.したがって進行癌の予防を目的として検査,摘除を行う以上,隆起型癌ばかりでなく陥凹型癌の存在を十分に念頭におく必要があると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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