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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻8号

2000年07月発行

文献概要

今月の主題 多発大腸癌 主題症例

Ⅱc型印環細胞癌を伴った異時性多発大腸癌の1例

著者: 五十嵐誠治1 固武健二郎2 國廣理2 小山靖夫2 石川勉3

所属機関: 1栃木県立がんセンター研究検査部病理 2栃木県立がんセンター外科 3栃木県立がんセンター画像診断部

ページ範囲:P.1047 - P.1052

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要旨 直腸進行癌術後のサーベイランスで発見された異時性早期横行結腸癌の1例を経験した.本症例は第2癌がⅡc型で組織型が印環細胞癌を主体とすること,第1癌が23歳時,第2癌が26歳時と若年性に発症したこと,microsatellite instability(MSI)の解析では検索した8領域のうち第1癌が5領域,第2癌が6領域と高率に陽性であること,K-ras,p53の変異解析はいずれも野生型であることなどの特徴を有していた.本症例はまれな例ではあるが,その臨床病理学的所見は,多発大腸癌のリスク要因を解明するにあたり示唆に富む症例であると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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