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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻8号

2000年07月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

下血を来した十二指腸Brunner腺過形成の1例

著者: 春日井邦夫1 宮田充樹1 長瀬文孝1 和田裕晃1 日比野清富1 村松弥1 林勝男1 相原真理子1 吉田利明1 仁田正和1 大輪芳裕2 横井太紀雄3 水野宏4

所属機関: 1愛知医科大学第2内科 2愛知医科大学第1外科 3愛知医科大学病院病理部 4水の宏胃腸科内科

ページ範囲:P.1091 - P.1096

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要旨 患者は41歳の男性.黒色便を主訴に入院精査の結果,十二指腸球部後壁にだるま型の粘膜下腫瘍様隆起性病変を認めたが,組織学的には生検で確定診断不能であった.切除標本の組織像よりBrunner腺由来の腺腫または過形成と考えられたが,Ki-67染色で陽性細胞がほとんどみられなかったことから,Brunner腺過形成と診断された.特異な形態を示した原因として,腫瘍頂部の粘膜が刺激により欠損と再生を繰り返し,同部位での腫瘍増殖に影響を与えた可能性もあると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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