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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻9号

2000年08月発行

今月の主題 薬剤性腸炎―最近の話題

主題症例

5-FUの持続動注療法中に大腸炎を発症した1例

著者: 福田好世1 風見明1 二宮一郎1 藤本さおり1 坂井雄三1 甲斐俊吉1 小泉浩一1 畦倉薫2 高橋孝2 武藤徹一郎2 手島英雄3 荷見勝彦3 柳澤昭夫4 加藤洋4

所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2癌研究会附属病院外科 3癌研究会附属病院婦人科 4癌研究会癌研究所病理部

ページ範囲:P.1185 - P.1190

文献概要

要旨 患者は55歳,女性.主訴は下痢.子宮頸癌に対し,第3腰椎の高さの大動脈内に留置したカテーテルよりcisplatin(CDDP)と5-fluorouracil(5-FU)の持続動注療法後97日目より下痢が出現した.5-FUの総投与量は10.75gであった.大腸内視鏡検査および臨床経過より,5-FUに起因する大腸炎と診断した。絶食,中心静脈栄養,抗生剤投与を行ったが難治性で大腸炎は軽快せず,横行結腸に人工肛門を造設し,下痢は改善した.5-FUの持続動注療法中に下痢を認めた場合には,大腸炎の発症に留意する必要があると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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