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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻1号

2001年01月発行

文献概要

今月の主題 表層型胃悪性リンパ腫の鑑別診断―治療法選択のために 主題

表層型胃悪性リンパ腫のX線診断―早期胃癌との鑑別について

著者: 杉野吉則1 今井裕1 布袋伸一1 鈴木和代1 栗林幸夫1 向井万起男2 一色聡一郎3 大谷吉秀3 久保田哲朗3 北島政樹3 熊井浩一郎4 日比紀文5 岩男泰6

所属機関: 1慶應義塾大学医学部放射線診断科 2慶應義塾大学医学部病理診断部 3慶應義塾大学医学部消化器一般外科 4慶應義塾大学医学部内視鏡センター 5慶應義塾大学医学部消化器内科 6慶應がんセンター

ページ範囲:P.29 - P.39

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要旨 表層型胃悪性リンパ腫切除例15例およびMALTリンパ腫としてHelicobacter pylori除菌が行われ経過観察中の3例,計18例について早期胃癌との鑑別を中心にX線像を検討した.従来から指摘されている表層型悪性リンパ腫の所見として,顆粒状粘膜が89%,輪郭が不明瞭な表面陥凹が89%,粘膜ひだの肥厚が56%,多発潰瘍(瘢痕)が61%に認められた.更に,今回より特徴的な所見としてとりあげた点状の陰影斑が89%に,不整な線状陰影(互いにつながると不整な網状を呈する)が72%に明らかに認められた.不整な線状陰影は残りの28%にもやや不明瞭であるが認められた.以上の所見をX線で描出し,詳細に読影することによって,表層型悪性リンパ腫は確診可能と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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