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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻1号

2001年01月発行

文献概要

今月の主題 表層型胃悪性リンパ腫の鑑別診断―治療法選択のために 主題

画像における鑑別と所見の描出―内視鏡診断―早期胃癌と表層型胃悪性リンパ腫

著者: 今泉弘1 大井田正人1 中山昇典1 越田容子1 渡辺摩也1 木田芳樹1 田辺聡1 木田光広1 小泉和三郎1 三橋利温1 勝又伴栄1 西元寺克禮1 三富弘之2

所属機関: 1北里大学医学部内科 2北里大学医学部病理

ページ範囲:P.51 - P.59

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要旨 長径5cm以上のⅡ型早期胃癌と表層型胃悪性リンパ腫の内視鏡像および病理組織所見より,両疾患の内視鏡所見を検討した.内視鏡的鑑別点として病変部の①光沢,②微細血管模様の透見性,③敷石・ひび割れ状粘膜,病変境界部として④ひだの悪性変化,⑤蚕食像,⑥病変範囲,その他の所見として⑦病変が単発か多発かの7項目が重要であると考えられた.早期胃癌では光沢,微細血管模様の透見性が低下しており,ひだの悪性変化や蚕食像を伴うことが多い.一方,表層型胃悪性リンパ腫は病変部の光沢,微細血管模様の透見性は保持され,ひだの悪性変化や蚕食像を伴わない範囲不明瞭な病変として観察される.また,胃癌に比し病変は多発する傾向が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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