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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻10号

2001年09月発行

文献概要

今月の主題 縮小治療のための胃癌の粘膜内浸潤範囲診断 主題

治療別にみた胃癌の粘膜内浸潤範囲診断―EMR

著者: 浜田勉1 近藤健司1 斉藤聡1 北村成大2

所属機関: 1社会保険中央総合病院内科 2社会保険中央総合病院病理

ページ範囲:P.1265 - P.1266

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はじめに

 内視鏡的粘膜切除(endoscopic mucosal resection;EMR)において,従来,適応の大きさが陥凹では1cm以内,隆起では2cm以内と比較的小さい癌に限られているので,術前の浸潤範囲は生検である程度決めることが容易にできていた.病理学的な検討にてm癌であればリンパ節転移はほとんど認めないため1),近年,その適応が拡大されつつあり,われわれは1994年7月よりm癌と診断されれば大きさ4cmまで適応としてEMRを実施してきた.特に陥凹平坦型癌を適応拡大して局所切除する場合,その浸潤範囲を正確に決めて切除することはEMRを施行するうえで重要である.しかし,胃癌では食道癌のヨード染色のように明瞭な浸潤範囲を認識することができず,肉眼所見,インジゴカルミン色素撒布像と生検所見で切除範囲を決めているのが現状である.今回,陥凹平坦型癌のEMRの遺残再発の実態を調べ,浸潤範囲診断の問題点について調べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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