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今月の主題 縮小治療のための胃癌の粘膜内浸潤範囲診断 胃と腸ノート
狭帯化RGB filter内蔵narrow band imaging (NBI) systemの開発・臨床応用
著者: 佐野寧1 小林正彦2 神津隆弘3 武藤学1 傅光義1 吉野孝之1 長島文夫1 朴成和1 大津敦1 藤井隆広3 小野裕之3 斉藤大三3 加藤茂治4 浜本康夫5 遠藤高夫5 田尻久雄6 吉田茂昭1
所属機関: 1国立がんセンター東病院内視鏡部消化器内科 2自衛隊中央病院内科 3国立がんセンター中央病院内視鏡部 4加藤胃腸科・内科クリニック 5札幌医科大学第1内科 6東京慈恵医科大学内視鏡部
ページ範囲:P.1283 - P.1287
文献購入ページに移動電子内視鏡の色再現は違和感のない自然な観察を目標に設計されている.そして,これまでこの色再現に基づき内視鏡診断学が構築されてきた.一方で,蛍光観察や赤外観察などの特殊観察も活発に研究されている.この種の観察は,赤外観察における粘膜深部の血管など,目的とする情報をいかに効率的に取得するかに主眼が置かれており,そのために特別なイメージング方式が採用されている.われわれがこれまで取り組んできたNBIもこの種の特殊観察の一種である.
消化管の腫瘍は上皮から発生するが(粘膜下腫瘍は除く),これらを内視鏡で効率良く早期発見するには,粘膜表層の微細構造(腺口模様,毛細血管構築など)の変化を高感度で捉える内視鏡が適するはずである,このような内視鏡システムを実現するために,われわれは光の生体組織への深達度の波長依存性を考慮した内視鏡照明光源の改良を検討した.
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