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書評「ヒトゲノムの遺伝学」―Principles of Medical Genetics,2nd ed.
著者: 阿部達生12
所属機関: 1京都府立医科大学 2京北病院
ページ範囲:P.1326 - P.1326
文献購入ページに移動著者の一人,Francis Collinsらは,1989年,ポジショナルクローニングによって白人に多い囊胞性線維症(GF)の遺伝子をクローニング,塩基配列の決定から機能解析を一挙に行い,さらに,遺伝子診断で白人患者の70%で同じ突然変異(ΔF)が認められることを発見して報告し,世界を驚かせた.デュシェンヌ型筋ジストロフィーとハンチントン舞踏病でもあい前後して遺伝子が単離され,原因となる異常が同定された.これら3つの疾患でなされた研究のストラテジーと成果は人類遺伝学史上,長く記憶にとどめられるものであり,その後に展開したヒトゲノム計画の推進力になったと思われる.
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