文献詳細
文献概要
今月の主題 sm massive以深に浸潤した10mm以下の大腸癌 序説
小さな大腸癌の増加が示すもの
著者: 工藤進英1
所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院消化器センター
ページ範囲:P.1343 - P.1345
文献購入ページに移動はじめに
最近,全国で小さな大腸癌の発見が増加している.このことは大腸癌の発育進展における考え方に重要な意味を持つと考えられる.大腸癌の全国登録から見た2cm以下の進行癌の頻度は51,711例中1,801例,わずか3.5%である1).2cm以下の癌は,Ⅰ型が多いとされている.しかし,最近のわれわれが内視鏡にて検索した大腸腫瘍の大きさと形態の頻度は全く異なったものであった2).
陥凹型癌やLSTの一般化に伴い,大腸癌の発育進展が再考察されているこの時期に,この号にて1cm以下の深部浸潤癌を取り上げたことは大変タイムリーであると思われる.
最近,全国で小さな大腸癌の発見が増加している.このことは大腸癌の発育進展における考え方に重要な意味を持つと考えられる.大腸癌の全国登録から見た2cm以下の進行癌の頻度は51,711例中1,801例,わずか3.5%である1).2cm以下の癌は,Ⅰ型が多いとされている.しかし,最近のわれわれが内視鏡にて検索した大腸腫瘍の大きさと形態の頻度は全く異なったものであった2).
陥凹型癌やLSTの一般化に伴い,大腸癌の発育進展が再考察されているこの時期に,この号にて1cm以下の深部浸潤癌を取り上げたことは大変タイムリーであると思われる.
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