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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻11号

2001年10月発行

今月の主題 sm massive以深に浸潤した10mm以下の大腸癌

主題

sm massive以深に浸潤した10mm以下の大腸癌の超音波内視鏡診断

著者: 菊池陽介1 津田純郎1 頼岡誠1 佐藤茂1 帆足俊男2 八尾建史1 真武弘明1 櫻井俊弘1 松井敏幸1 八尾恒良1 尾石泰樹3 岩下明徳3

所属機関: 1福岡大学筑紫病院消化器科 2済生会二日市病院消化器科 3福岡大学筑紫病院病理部

ページ範囲:P.1417 - P.1426

文献概要

要旨 EUSを施行した大腸癌について深達度診断におけるEUSの役割を検討し,sm massive以深に浸潤した10mm以下の大腸癌におけるEUSの役割について考察した.(1)EUSによる描出不良率と描出不良例を含めた深達度誤診率はそれぞれ全体268病変で10.1%,16.8%,早期癌167病変で14.4%,25.1%であった.(2)描出不良率や深達度誤診率は腫瘍径別,深達度別(m,sm1,sm2, 3以深),肉眼型別(0-Ⅰ型,0-Ⅱ型)いずれにも統計学的有意差は認めなかった.(3)10mm以下のsm massive以深癌12例中3例にEUS誤診例がみられた.しかし通常内視鏡検査で“迷って”診断した2例ではEUSにて確診された.そして結果的には通常内視鏡とEUSによる診断で1例を除いて,他は適切に処置された.以上の成績に考察を加え,10mm以下のsm massive以深癌であってもその深達度診断にはEUSは通常内視鏡との総合診断が必要であると結論した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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