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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻11号

2001年10月発行

文献概要

今月の主題 sm massive以深に浸潤した10mm以下の大腸癌 主題症例

径4mmのS状結腸mp癌の1症例

著者: 辻和彦1 上野雅資1 太田博俊1 小泉浩一2 柳澤昭夫3 加藤洋3 武藤徹一郎1

所属機関: 1癌研究会附属病院外科 2癌研究会附属病院内科 3癌研究会研究所病理

ページ範囲:P.1439 - P.1442

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要旨 患者は50歳,女性.家族歴として母親に大腸癌,母方の従兄弟に膵臓癌と胃癌各1名.1996年7月左乳癌の診断にて当院乳腺外科にて根治的手術(非定型的左乳房切除術)を施行した.T2NlbM0 Stage Ⅱ.病理組織型schirrhous carcinoma.入院時の便潜血検査が陽性であったため大腸内視鏡検査,注腸X線検査を施行したところS状結腸に径8mmのⅡa+Ⅱc病変を認めた.生検ではwell differentiated adenocarcinomaが認められた.術前画像診断にて微小ながら,深部浸潤の所見を認め,術前予想深達度SM3以深と診断し1996年11月7日根治的手術(S状結腸切除術,D3郭清)を施行した.切除標本の病理組織学的診断にて径4mmのⅡa+Ⅱc病変であり,深達度はmpであった.この症例は当施設最小のmp癌である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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