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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻11号

2001年10月発行

今月の主題 sm massive以深に浸潤した10mm以下の大腸癌

主題症例

10mm以下の大腸sm深部浸潤癌の2例

著者: 山田弘徳1 小川英風1 高木直行1 馬場保昌1 丸山雅一1 市川平三郎1 池上雅博2

所属機関: 1早期胃癌検診協会中央診療所 2東京慈恵会医科大学病理

ページ範囲:P.1443 - P.1448

文献概要

要旨 〔症例1〕は,54歳,男性.便潜血陽性.大腸内視鏡検査で,上行結腸に約10mmの明らかな不整形陥凹を伴う隆起性病変を認めた.X線検査で,明瞭で不整なバリウム斑を認めた.外科切除術を施行した.10×10mmのⅡa+Ⅱc型病変で,深達度sm2,中分化腺癌であった.〔症例2〕は,65歳,男性.便潜血陽性.内視鏡検査で,S状結腸に約8mmの表面に凹凸不整を伴う隆起性病変を認めた.X線検査で,ひだ集中と側面変形を認めた.腹腔鏡下切除術を施行した.8.5×8mmのⅡa+Ⅱc型病変で,深達度sm3,中分化腺癌であった.sm massive以深に浸潤した10mm以下の大腸癌の多くは,内視鏡像では表面の不整陥凹,緊満感,ひだ集中,X線像ではそれらに加えて側面変形などの特徴的な所見を有しており,その診断は可能であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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