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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻13号

2001年12月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌診療の実態と問題点 主題

早期胃癌の治療法を左右する病理所見―リンパ節転移陽性sm胃癌の特徴

著者: 西上隆之1 堀和敏2 竹内雅春3 藤原由規4 中川一彦4 藤元治朗3 山村武平4 植松邦夫1

所属機関: 1兵庫医科大学病理学第2講座 2兵庫医科大学消化器内科 3兵庫医科大学第1外科 4兵庫医科大学第2外科

ページ範囲:P.1664 - P.1668

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要旨 胃sm癌377例のリンパ節転移と性,大きさ,占居部位,組織型,粘液形質,内分泌顆粒,潰瘍または潰瘍瘢痕などについて検討した.その結果,リンパ節転移率は女性にやや多い.占居部位では有意差をもって口側で少なく肛門側で高かった.組織型では,未分化癌と乳頭状腺癌で高く,高分化腺癌で低かった.また,胃型形質発現例で高かった.潰瘍または潰瘍瘢痕例で高かった.これらのリンパ節転移率の高い傾向のある症例は,EMR施行前m癌と診断し施行後smと診断された場合,リンパ節郭清を含む手術が必要と思われる.なお,リンパ管,静脈侵襲とリンパ節転移の検討は,CD34染色およびEVG染色を行ったが,それでも診断が非常に困難で主観が入る恐れがあるので今回の検討から除外した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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