icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻2号

2001年02月発行

今月の主題 Crohn病診断基準の問題点

主題

Crohn病診断基準の問題点―臨床の立場から

著者: 大川清孝1 中村志郎2 大磯龍太1 追矢秀人1 青木哲哉1 松本誉之2 荒川哲男2 清田啓介3 北野厚生4

所属機関: 1大阪市立総合医療センター消化器内科 2大阪市立大学医学部第3内科 3済生会野江病院消化器科 4大阪市立住吉市民病院内科

ページ範囲:P.159 - P.166

文献概要

要旨 臨床的にCrohn病と診断したが,新しいCrohn病診断基準で確診・疑診とされない症例は94例中5例であった.縦列傾向や上部消化管病変を認めず肉芽腫も検出されないアフタのみの症例が3例で,大腸に大型不整形潰瘍の多発がみられる症例が2例であった.前者では全例に肛門部病変がみられ栄養療法が著効した.今後このような症例の増加が予想されるためこれらを疑診となるようにすべきと考えられる.そのためには診断基準に肛門部病変を入れることが最もよいと思われた.現在のところ後者は文献的にほとんど報告がなくまれと思われるため,大腸に大型不整形潰瘍の多発を示すCrohn病が存在することを附記する程度でよいと考えられた.また,主要所見,副所見の問題点についても考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら