icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻2号

2001年02月発行

今月の主題 Crohn病診断基準の問題点

主題

Crohn病診断基準の問題点―肛門病変から

著者: 岩垂純一1 岡本欣也1

所属機関: 1社会保険中央総合病院大腸肛門病センター

ページ範囲:P.167 - P.173

文献概要

要旨 肛門科の立場から,Crohn病の診断に有用な,Crohn病に特異的な肛門病変がいかなるものであるかを述べ,次いでCrohn病診断基準(案)についての私見を述べた.①Crohn病に特異的な肛門病変は浮腫,腫脹の著明な多発するskin tag,排便時のとう痛の乏しい多発する創部の汚い裂肛,そして裂肛や潰瘍を原発口とする30歳未満の若年者にみられる複雑な瘢管走行をする多発する痔瘢で,以上の肛門病変は単独で存在するより混在して存在する点に特徴がある.②Crohn病の診断基準(案)で肛門病変は診断の基準に入れられていないが,Crohn病に特有な肛門病変は診断の基準において主要所見でなくとも副所見となりうる.また病型分類において,肛門病変は診断においてだけでなく治療の面からも重要な点であるため,新たに肛門型として付け加えられてよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら