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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻2号

2001年02月発行

今月の主題 Crohn病診断基準の問題点

主題症例

潰瘍性大腸炎とCrohn病の鑑別診断が困難であった分類困難腸炎の1例

著者: 小林清典1 勝又伴栄1 五十嵐正広1 吉澤繁1 佐田美和1 西元寺克禮1 三富弘之2

所属機関: 1北里大学東病院消化器内科 2北里大学東病院病理部

ページ範囲:P.210 - P.216

文献概要

要旨 患者は26歳,男性.18歳時より軟便傾向が持続するため1997年10月に当院を受診.注腸造影および大腸内視鏡検査で,S状結腸から盲腸まで連続するびまん性の炎症所見を認め,びらん形成を伴っていた.生検組織では,陰窩炎および一部に陰窩膿瘍を認めた.しかし終末回腸には,多発する浅い不整形潰瘍がみられ,生検組織で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた.その後,大腸の病変部には縦走潰瘍の出現を認めたが確定診断には至らず,分類困難腸炎として経過観察中である.肉眼所見および病理組織学的にも,潰瘍性大腸炎とCrohn病の特徴を合わせ持つ,まれな症例と考え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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