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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻3号

2001年02月発行

特集 消化管癌の深達度診断

各論 1.食道癌の深達度診断

1)二重造影像からみた深達度診断

著者: 細井董三1 入口陽介1 大浦通久1 中橋栄太1 小田丈二1 中村尚志1 宇野昭毅1 斉藤雄介1 知念信昭1 益満博1 中井呈子1 山田耕三1 岡田利邦1 山村彰彦2

所属機関: 1多摩がん検診センター消化器科 2多摩がん検診センター検査科

ページ範囲:P.283 - P.294

文献概要

要旨 二重造影像を用いて,食道表在癌の治療法の決定に対応しうる亜分類レベルの深達度診断法を検討した.正面像では,隆起型病変は隆起の高さが2mmを超えているか否か,隆起の立ちヒがり方,隆起周囲の随伴病変の有無が特に重要であり,陥凹性病変は陥凹部の陰影斑の濃さ,陥凹内の粘膜不整の程度,陥凹内隆起成分の数と大きさが有力な診断指標となりえた.側面像では,隆起型も陥凹型もともに,無変形型,単純直線型,不整直線型,平皿状陥凹型,楔状陥凹型,台形状陥凹型,椀状陥凹型の7型に分類された変形パターンが深達度をよく反映した.X線診断は正面像の各所見と側面変形の各パターンを適宜組み合わせて進めることが重要であり,それによって治療法の決定に対応しうる精細な深達度診断法が可能になることを述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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