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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻3号

2001年02月発行

特集 消化管癌の深達度診断

各論 1.食道癌の深達度診断

3)超音波内視鏡からみた深達度診断

著者: 河野辰幸1 永井鑑1 井上晴洋1 奈良智之1 熊谷洋一1 中島康晃1 岩井武尚1 竹下公矢2

所属機関: 1東京医科歯科大学外科 2東京医科歯科大学光学医療診療部

ページ範囲:P.307 - P.314

文献概要

要旨 食道表在癌の深達度診断では細径プローブによる内視鏡超音波検査(EUS)が最も客観的な情報を提供するが,良好な画像を得る必要があり,症例ごとに工夫を要す.手技として単純な食道内貯水法が簡便であるものの,食道蠕動を生じさせない工夫が必要である.ソフトバルーン法は理論を知ることによりどの部位でも容易に施行でき,食道壁層構造の変化に的を絞って検査すれば有用性が高い.上皮下リンパ組織の増生や微小浸潤の判定などは困難で,EUS像各層と各組織との対応にもなお議論がある.しかし,まず固有筋層,粘膜下層を同定し,粘膜下層上縁の層が粘膜筋板の情報を表すと考えれば食道表在癌の深達度診断は比較的容易であり,実際的でもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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