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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻3号

2001年02月発行

文献概要

特集 消化管癌の深達度診断 各論 3.大腸癌の深達度診断

2)内視鏡像からみた深達度診断②

著者: 為我井芳郎1 工藤進英1 木暮悦子1 松田知巳2 山野泰穂3 今井靖3 日下尚志3 作左部大3 鈴木雅雄3 前田聡3 工藤由比1 原栄志1 小幡まこと1 梅里和哉1 工藤智洋3 池原伸直1 高見啓央3 大須賀達也3 竹内司1 杉安保宣1 渡辺秀考3

所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院消化器センター 2新潟大学医学部第1病理 3秋田赤十字病院胃腸センター

ページ範囲:P.379 - P.391

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要旨 大腸早期癌の肉眼型とpit patternとの関連ではⅢs型pitは陥凹型に,またⅢL型pitは隆起型と平坦隆起型,およびLSTに,そしてⅣ型pitは隆起型と関連し,その組織学的特徴を反映した.また,V型pitはVA(amorphism)型とVN(non-structure)型に分けられ,病理組織所見における腫瘍腺管の構造異型や癌浸潤層の露出,異常間質の出現と関連し,主としてVA型pitはm・sm1癌に,VN型はsm2・3癌に対応した.更に,sm癌とmp癌の比較の結果,mp癌では有意にpit様構造は疎となり,また陥凹辺縁隆起においてVN型pitを呈する逆浸潤像が出現し陥凹境界線は断裂・複雑化した.以上から,大腸癌の診断学は通常観察から拡大内視鏡・pit pattern診断に至る一連の動的診断プロセスによって,病理組織診断に近い質的診断と深達度診断が可能となり,より適正な治療を選択できる段階へと発展したと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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