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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻3号

2001年02月発行

文献概要

特集 消化管癌の深達度診断 主題症例 それぞれの検査・診断法が,深達度診断に特に有用であった症例

辺縁隆起を伴う0-Ⅱc型(0-Ⅱc+Ⅱa型)食道癌の1例

著者: 田仲曜1 島田英雄1 千野修1 西隆之1 木勢佳史1 姫野信治1 釼持孝弘1 田島隆行1 原正1 山本壮一郎1 田島知郎1 幕内博康1

所属機関: 1東海大学医学部外科学教室

ページ範囲:P.441 - P.444

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要旨 患者は72歳,女性.胆石胆囊炎で近医入院中,術前検査の食道内視鏡検査で病変を指摘され,紹介入院となる,食道造影では,辺縁隆起を伴う浅い陥凹性病変を胸部中部食道に認めた.食道内視鏡検査では上切歯列から27cmに1cmに満たない発赤した陥凹を認め,陥凹の周囲はごくわずかに隆起していた.以上より非常に小さい病変であるが0-Ⅱc+Ⅱaであり深達度はm3で手術が必要と考えられた.低肺機能,虚血性心疾患,総胆管結石の合併などがあり検査で明らかなリンパ節転移も認めなかったことから,EMRが行われた.病理診断は,中分化扁平上皮癌でm3,ly0,v0であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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