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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻3号

2001年02月発行

文献概要

特集 消化管癌の深達度診断 主題症例 深達度診断の限界を示した症例

深達度診断が困難であったm3食道癌の1例

著者: 門馬久美子1 吉田操2 山田義也3 荒川丈夫1 加藤久人3 榊信廣3 葉梨智子2 大橋憲一4 船田信顕4

所属機関: 1都立駒込病院内視鏡科 2都立駒込病院外科 3都立駒込病院内科 4都立駒込病院病理科

ページ範囲:P.465 - P.470

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要旨 軽度陥凹型(0-Ⅱc)食道癌には,深達度m1~sm3までの症例が含まれており,治療方針を決定する上では,正確な深達度診断が要求される.病変の深達度診断を行うには,最深部の形態を的確にとらえることが必要であり,本症例では,陥凹内の隆起が最深部に一致した.隆起の深達度診断は,隆起の高さ,大きさ,色調,隆起の柔らかさに注目して行う.本症例は,赤味のある顆粒状隆起の集簇であり,個々の隆起は小さく,高さ1mm以内のため0-Ⅱaと診断した.隆起は部位により硬さが異なり,伸展にても隆起の高さや形に変化がない部分は深達度m3,隆起の高さが低く,隆起の形が容易に変化する部分は深達度m2であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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