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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻4号

2001年03月発行

文献概要

今月の主題 潰瘍性大腸炎診断基準の問題点 主題

潰瘍性大腸炎の診断基準の問題点―潰瘍性大腸炎におけるskip lesionの臨床像とその意義

著者: 斉藤裕輔1 前本篤男1 藤谷幹浩1 三好恭子1 藤谷佳織1 渡二郎1 綾部時芳1 蘆田知史1 高後裕1

所属機関: 1旭川医科大学第3内科

ページ範囲:P.517 - P.524

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要旨 潰瘍性大腸炎の診断基準の1つに“直腸からの病変の連続性”が挙げられているが,直腸炎型や左側大腸炎型の潰瘍性大腸炎患者において正常粘膜を介した口側粘膜に潰瘍性大腸炎の活動粘膜と考えられるskip lesionの所見を16/39(41%)と高頻度に認めた.粘液組織学化学的検討からも,これら潰瘍性大腸炎におけるskip lesionは前処置によるartifactや全大腸炎型の部位による治癒像の差を見ているものではなく,潰瘍性大腸炎の活動病変と考えられた.この潰瘍性大腸炎におけるskip lesionの意義については,skip lesionを有する例では有さない例に比べて有意に口側進展例が多く,有意に手術の危険性が高かった.今後は潰瘍性大腸炎の診断基準にskip lesionの存在を明記することが必要で,更なるskip lesion症例の集積,分析が必要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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