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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻4号

2001年03月発行

文献概要

今月の主題 潰瘍性大腸炎診断基準の問題点 主題症例

経過中にアフタ様病変を認めた潰瘍性大腸炎の1例

著者: 大井秀久1 島岡俊治1 西俣嘉人1 西俣寛人1 松田彰郎1 仁王辰幸1 新原亨1 田代光太郎1 相良有一2

所属機関: 1鹿児島共済会南風病院消化器科 2相良外科胃腸科医院

ページ範囲:P.553 - P.559

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要旨 患者は34歳,男性.血液が便に付着することを主訴に来院.症状に増悪傾向がないため,無治療だったが,2か月後増悪した,画像検査で横行結腸から下行結腸に散在性のアフタ様病変を認め,脾彎曲に区域性にびらん性病変を認めた.内視鏡検査での経過観察中,区域性の病変には変化なく,アフタ様病変は緩解増悪を繰り返していた.発症10か月目に直腸から横行結腸まで連続性びまん性の潰瘍性病変となり,典型的な左半結腸型のUCに進展した.本症例はUCの初期像やUCにおけるアフタ様病変の意義を考える上で,示唆に富む症例と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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