icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻5号

2001年04月発行

今月の主題 早期の食道胃接合部癌

主題研究

食道胃接合部癌の分子生物学的研究

著者: 野口剛1 中城正夫1 菊池隆一1 内田雄三1

所属機関: 1大分医科大学第2外科

ページ範囲:P.695 - P.702

文献概要

要旨 近年の食道腺癌の増加に伴って,食道胃接合部癌が注目を集めている.しかし,分子生物学的解析は食道癌,胃癌といった臓器別になされたものが大半である.今回,教室で行っている,①癌関連遺伝子の免疫組織学的検討,②遺伝子不安定性(microsatellite instability)の検討,③CGH法による解析の結果について簡単に紹介する.免疫組織化学的には特に有意差を認めなかったが,遺伝子不安定性に関しては,接合部腺癌が,他の癌に比し有意に高率に関与している可能性が示唆された.特にCGH法に関しては,8q,7q,13qなどの領域に重要な遺伝子異常があることがわかった.胃癌,食道癌との比較も紹介し,悪性度判定の指標となる可能性についても言及する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら