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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻5号

2001年04月発行

症例

陥凹内隆起様形態を呈した表面型大腸腺腫の2例

著者: 石塚恒夫1 冨樫一智12 宮倉安幸1 古川泰司1 堀江久永1 小西文雄3 植松貢4 永井秀雄1

所属機関: 1自治医科大学消化器一般外科 2自治医科大学内視鏡部 3自治医科大学大宮医療センター外科 4前:福島県立猪苗代病院内科

ページ範囲:P.734 - P.738

文献概要

要旨 〔症例1〕は76歳,男性.下腹部痛のため内視鏡検査を施行.S状結腸に径4mmの陥凹内隆起を伴う陥凹型病変を認めた.拡大観察で陥凹部にⅢs型pitを認め,内視鏡的粘膜切除術(EMR)を施行した.組織学的には中等度異型腺腫であり,粘膜筋板の挙上による隆起であった.〔症例2〕は70歳,女性.下血のため内視鏡検査を施行.S状結腸に7mm大の陥凹内隆起を呈する病変を認めた.EMR後の実体顕微鏡観察では全体がⅢL型pit,組織学的には軽度異型腺腫であり,粘膜筋板の局所的な挙上による隆起であった.2症例ともに,陥凹内隆起の内視鏡所見より粘膜下層深部浸潤癌を疑ったが,拡大観察により粘膜内病変の診断が可能と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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