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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻7号

2001年06月発行

文献概要

今月の主題 小腸腫瘍―分類と画像所見 主題症例

大腸内視鏡検査で発見された終末回腸の微小癌・腺腫の1例

著者: 鈴木裕1 本間照1 味岡洋一2 吉田英毅3 小林正明1 中村厚夫1 成澤林太郎1 朝倉均1

所属機関: 1新潟大学医学部第3内科 2新潟大学医学部第1病理 3誠心会吉田病院内科

ページ範囲:P.895 - P.898

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要旨 患者は83歳,男性.下痢・肛門部痛を主訴として当科を受診.大腸内視鏡検査を施行したところ,回盲弁より約3cm口側の終末回腸に境界明瞭で頂部にわずかなくぼみを有する約5mm大の軽度発赤調扁平隆起を,更にこの約1cm口側に同様の形態を呈する約2mm大の扁平隆起を認めた.両病変に対して内視鏡的粘膜切除術を施行した.実体顕微鏡で固定標本を観察したところ,両者とも病変表面の絨毛構造は消失し,陰窩開口部は大腸腺腫に類似した小管状~樹枝状模様を呈していた.各々の病理診断は腺腫併存粘膜内管状腺癌(高異型度)および腺管腺腫であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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