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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻7号

2001年06月発行

文献概要

今月の主題 小腸腫瘍―分類と画像所見 主題

小腸非上皮性腫瘍の分類と画像診断―従来の筋原性腫瘍とGISTとの関連

著者: 渕上忠彦1 岩下明徳2 大重要人2 小林広幸1 大田泰弘1 大城由美3 中西護3

所属機関: 1松山赤十字病院消化器科 2福岡大学筑紫病院病理部 3松山赤十字病院病理部

ページ範囲:P.914 - P.922

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要旨 近年,消化管の非上皮性腫瘍の分類にGISTの概念が登場してきた.GISTは免疫染色による分類であり,従来のH・E染色による分類との間に大きな乖離がある。H・E染色で筋原性腫瘍と診断されていた5症例を提示し,GIST分類との関連について検討した.5例すべてがRosai分類による広義のGISTであった.1例はcombined type,1例はneural typeであったが,残り3例はuncommitted type(狭義のGIST)であった.これら症例間に切除標本肉眼像,画像診断での鑑別点はなかった.文献的にも従来の小腸の筋原性腫瘍のほとんどは狭義のGISTであると報告されている.臨床的には従来の筋原性腫瘍の診断をGISTと言い換え,さらに狭義のGISTの可能性が高いと診断すればほぼ問題はなく,臨床的取り扱いも従来の筋原性腫瘍と同じで良いと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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