icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻7号

2001年06月発行

文献概要

今月の主題 小腸腫瘍―分類と画像所見 主題

小腸悪性リンパ腫の肉眼分類とX線・内視鏡所見―組織分類との関連を中心に

著者: 中村昌太郎1 飯田三雄12 藤澤聖1 松本主之13 末兼浩史4 平川克哉2 松本啓志2 渕上忠彦5 竹下盛重6 岩井啓一郎7 八尾隆史7

所属機関: 1九州大学大学院病態機能内科学 2川崎医科大学消化器内科Ⅱ 3九州大学附属病院光学医療診療部 4山口赤十字病院内科 5松山赤十字病院消化器科 6国立病院九州医療センター検査科病理 7九州大学大学院形態機能病理学

ページ範囲:P.937 - P.952

文献購入ページに移動
要旨 小腸悪性リンパ腫77例の肉眼型およびX線所見を組織像と対比した.組織型は低悪性度MALT型16例,immunoproliferative small intestinal disease(IPSID)2例,マントル細胞型2例,濾胞性4例,二次性びまん性大細胞型15例,一次性びまん性大細胞型18例,Burkitt型5例,リンパ芽球型3例,T細胞性12例であった.肉眼型は隆起型21例,潰瘍型31例,MLP型5例,びまん型9例,混合/その他11例であった.検討可能であった66例のX線所見は,隆起型(8例),重積型(8例),狭窄型(13例),非狭窄型(13例),動脈瘤型(5例),MLP型(5例),びまん型(7例),混合/その他(7例)に分類できた.肉眼型・X線パターンと組織型との間には相関が認められ,動脈瘤型は全例高悪性度B細胞性であった.一方,びまん型はT細胞性またはIPSIDに特徴的で,予後不良であった.47例の症例は内視鏡検査で病変が観察でき,このうち33例で生検診断が可能であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?