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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻7号

2001年06月発行

文献概要

今月の主題 小腸腫瘍―分類と画像所見 主題

小腸の良性腫瘍および腫瘍様病変

著者: 斉藤裕輔1 野村昌史2 藤谷幹浩1 渡二郎1 泉信一2 柴田直美1 三好恭子1 藤谷佳織1 佐藤智信1 前本篤男1 綾部時芳1 藍田知史1 高後裕1

所属機関: 1旭川医科大学第3内科 2手稲渓仁会病院消化器病センター

ページ範囲:P.959 - P.966

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要旨 小腸腫瘍は比較的まれな疾患であり,その60%は良性腫瘍である.小腸の良性腫瘍は症状を呈することは少なく,他の疾患の手術時に偶然発見されることが多い.腫瘍が大きくなると内腔を狭小化し,閉塞症状を現す.また,腫瘍を先進部とした腸重積による疝痛性の腹痛,腹部膨満感などが主症状となることも多い.出血もしばしばみられ,時に重積に伴った壊死による潰瘍からの出血もみられる.小腸腫瘍に特異的な検査はなく,小腸造影,CT,腹部超音波検査,出血シンチ,血管造影検査などを組み合わせて行うことが重要である.脂肪腫,リンパ管腫は小腸造影のほか,超音波検査やCT検査が,血管腫では出血シンチや血管造影が診断に有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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