icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻8号

2001年07月発行

文献概要

今月の主題 多発食道癌 主題

食道における多中心性発癌の分子生物学的検討

著者: 小澤壯治1 川久保博文1 向井萬起男2 安藤暢敏1 北川雄光1 上田政和1 北島政樹1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科 2慶應義塾大学医学部病理診断部

ページ範囲:P.1009 - P.1012

文献購入ページに移動
要旨 ヨード不染帯の数が多いほど,また癌が併存しているほど,ヨード不染帯の遺伝子異常の頻度が高く,癌化のhigh risk病変と考えられる.また癌を複数併存している場合には前癌病変の発生頻度が上昇する.こうした多発病変には様々な遺伝子異常が関与していると推測されている.EMRで治療した症例では癌の数とヨード不染帯の数に従って前癌病変のriskを予測し,同様に食道亜全摘後の残存食道の二次病変の発生riskを考えるとよい.食道粘膜病変の経過観察はヨード染色併用の内視鏡検査で行うが,riskの高い症例では観察期間を短くするのが妥当である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?