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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻8号

2001年07月発行

今月の主題 多発食道癌

主題

多発食道癌の診断―内視鏡を中心に

著者: 熊谷洋一1 河野辰幸1 永井鑑1 井上晴洋1 奈良智之1 阿美克典1 中島康晃1 岩井武尚1

所属機関: 1東京医科歯科大学外科

ページ範囲:P.1021 - P.1025

文献概要

要旨 1994年から1998年まで教室で手術により切除された食道癌274例の検討では,食道多発癌症例は59例(21.53%)で171病巣を認めた.病巣の長径は12~0.1cm(平均1.7cm)であった.一方,粘膜切除症例での多発癌は同時性,異時性合わせて18.7%と手術切除症例に比べて低率であり診断精度の相違と考えられる.副病巣の発生部位は,主病巣の近傍が多く深達度はほとんどがmであった.また,食道多発癌例では単発食道癌例に比べ頭頸部癌の合併頻度が有意に高かった.食道癌症例では,ヨード染色を含めた食道全長の詳細な観察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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