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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻8号

2001年07月発行

今月の主題 多発食道癌

主題

多発食道癌とEMR

著者: 幕内博康1 島田英雄1 千野修1 田仲曜1 木勢佳史1 剱持孝弘1 西隆之1 姫野信治1

所属機関: 1東海大学医学部外科

ページ範囲:P.1027 - P.1038

文献概要

要旨 発生して間もない初期の病巣が存在し,多発か単発かが明瞭に判定でき,かつ,長期にわたり異時性多発を検討しうるEMR施行早期食道癌349例を対象に多発癌につき検討した.多発癌は69例(19.8%),同時性51例,異時性28例であった.異形成を加えると多発例85例(24.4%)となった.同時性多発癌では2病巣が70.6%を占め,1病巣を除き0-Ⅱ型であり,m1・m2が90.2%を占めた.異時性多発癌は全EMRの8%に相当し,平均2年半で発生していた.1次癌が多発であったものが単発であったものより有意に異時多発が多かった.生検やEMRで異形成と病理診断されたものでも注意して経過観察すべきである.“癌は多発が原則,重複癌も同様”と考えるべきで,1つ癌が発見されたら厳重な経過観察が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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