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今月の主題 GIST(gastrointestinal stromal tumor)―概念と臨床的取り扱い 主題
分子生物学の立場からみたGISTの特性と臨床への応用
著者: 廣田誠一1
所属機関: 1大阪大学医学部附属病院病理部
ページ範囲:P.1128 - P.1136
文献購入ページに移動要旨 gastrointestinal stromal tumor(GIST)が高頻度にc-kit遺伝子の機能獲得性突然変異を持つことは,GISTの発生にc-kit遺伝子の突然変異が関与している可能性を示唆し,KITレセプターを含めいくつかの分子マーカーがGISTとカハールの介在細胞(interstitial cells of Cajal;ICCs)に共通して発現していることは,GISTがICCs由来の腫瘍である可能性を示唆している.germlineにc-kit遺伝子の機能獲得性突然変異を持つ家系の患者にICCsの過形成を基盤とした多発性GISTがみられる事実は,これらの2つの可能性を裏付けている.今後はGISTに密接に関わるc-kit遺伝子・KITレセプターを標的とした臨床応用が期待される.
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