icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻9号

2001年08月発行

文献概要

今月の主題 GIST(gastrointestinal stromal tumor)―概念と臨床的取り扱い 主題症例

胃GISTのリンパ節転移例

著者: 大山繁和1 太田惠一朗1 山口俊晴1 武藤徹一郎1 柳澤昭夫2 加藤洋2

所属機関: 1癌研究会附属病院消化器外科 2癌研究会癌研究所病理部

ページ範囲:P.1183 - P.1186

文献購入ページに移動
要旨 胃GISTリンパ節転移例6例を提示した.胃GISTのリンパ節転移の頻度は,5.8%(6/103),高悪性度GISTで,8.7%(6/69)の頻度であった.転移例はいずれも腫瘍径5cm以上で,5cm以上の腫瘍でみると,9.8%(6/61)の頻度であった.転移様式には真のリンパ節転移と脈管侵襲の二通りがあり,真のリンパ節転移3例のうち1例が長期生存していた.胃GISTでは,胃癌に準じた郭清は必要ないが,腫瘍径が5cmを超える場合は,腫瘍近傍の郭清を伴う手術が望ましい.リンパ節転移例を解析した報告はいまだ少なく,郭清効果は今後の検討課題と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?