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文献詳細

雑誌文献

胃と腸36巻9号

2001年08月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

上腸間膜静脈血栓による右側結腸狭窄型虚血性大腸炎の1例

著者: 宗本義則1 海崎泰治2 細川治3 浅田康行1 小練研司1 小杉郁子1 亀水忠1 斎藤英夫1 阿部仁郎1 藤沢克憲1 笠原善郎1 村上真也1 三井毅1 小林弘明1 飯田善郎1 三浦将司1

所属機関: 1福井県済生会病院外科 2福井県立病院病理 3福井県立病院外科

ページ範囲:P.1193 - P.1200

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要旨 患者は62歳,男性.上腹部痛で入院した.注腸X線造影所見では上行結腸に約10cmの限局性の狭窄があり,壁の伸展性が失われて拇指圧痕の所見を認めた.縦走潰瘍も存在し,粘膜面には小びらんが散在した.絶食,点滴で加療するも発症後24日目には盲腸から上行結腸の狭窄は前回より進行しさらに69日目には,バリウムがわずかに通過する程度になっていた.偽憩室様変化も著明になり手術を施行した.上行結腸の壁肥厚,硬化を認め粘膜面はびらんと浅い潰瘍を認めた.血管造影で上腸間膜静脈に血栓を認め,上腸間膜静脈血栓により発症した右側結腸の狭窄型虚血性大腸炎と判明した.狭窄に移行する過程を経時的に画像で確認できた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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