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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻10号

2002年09月発行

文献概要

今月の症例

回腸悪性リンパ腫の1例

著者: 青松和揆1 大川清孝1 山崎智朗1 追矢秀人1 中井隆志1 青木哲哉1 川崎靖子1 根引浩子1 井上健2 井上哲二3

所属機関: 1大阪市立総合医療センター消化器内科 2大阪市立総合医療センター病理 3サトウ病院放射線科

ページ範囲:P.1252 - P.1254

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 〔患者〕 54歳,女性.主訴:下腹部痛.既往歴:46歳時S状結腸癌でS状結腸切除.現病歴:2001年6月初旬ごろ,下腹部痛が出現したため近医を受診し便潜血テスト陽性であったため,注腸造影が施行された.回腸末端に腫瘤像が認められたため,6月21日精査目的で,当科を紹介され受診した.

 〔注腸造影所見〕 回腸末端に3cm大の双こぶ様の陰影欠損が認められた.その境界線は平滑な曲線で形成され,癌よりも粘膜下腫瘍の可能性が考えられた.腫瘤表面には淡いバリウム斑が認められ,びらんの存在が示唆された.また腫瘤の肛門側にはリンパ濾胞よりも少し粗い結節穎粒状陰影が描出されていた(Fig.1a).圧迫像でも腫瘍の外側の少し肛門側に小隆起があり,対側にも壁の不整像がみられた(Fig.1b).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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