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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻10号

2002年09月発行

今月の主題 食道sm癌の再評価―食道温存治療の可能性を求めて

主題

食道sm癌に対する食道温存治療の可能性―分子生物学の立場からの検討

著者: 小澤壯治1 北川雄光1 岡本信彦1 清水芳政1 北島政樹1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.1299 - P.1303

文献概要

要旨 食道癌のリンパ節転移と関連する遺伝子・分子異常としてc-erbB遺伝子増幅,p16発現異常,8q23-qterと20qの増幅,11q22-qterの欠失,13q12-13のLOH,argyrophilic nucleolar organizer regions(AgNOR)の高値,vascular endothelial growth factor(VEGF)発現,Fas ligand(Fas L)の発現,MTA1遺伝子発現ornithine decarboxylase(ODC)のT/N比高値などが報告されている.これらの事象を臨床に応用するには内視鏡生検材料を用いた判定が必要となる.また,分子生物学的手法により得られる食道癌の情報は有用であるが絶対ではないので,従来の画像診断やlymphoscintigraphyを組み合わせて食道sm癌に対する食道温存療法を選択するべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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