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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻10号

2002年09月発行

文献概要

今月の主題 食道sm癌の再評価―食道温存治療の可能性を求めて 主題研究

食道sm2/sm3癌に対する放射線・化学療法の治療成績―clinical stage Ⅰ食道癌に対する放射線・化学療法について

著者: 室圭1 新井達広1 濱中久尚1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院内科

ページ範囲:P.1305 - P.1314

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要旨 sm2/sm3癌を代表とする,EMR適応外のcStageⅠ食道癌71症例の放射線・化学療法の治療成績をまとめた.治療は,抗癌剤(5FU700mg/m2/日,4日間の持続静注とCDDP70mg/m2/日,第1日目に点滴静注)と放射線1日2Gy,3週間15回の30Gy照射を計2コース(照射総量60Gy)行った.CRは66例(93%)に認められた.有害事象は全体に軽度であったが,機能障害を来さない程度の晩期毒性が比較的高頻度に認められた.全71例の1,2,3年生存率はそれぞれ97%,90%,80%であり,外科的切除術に匹敵する生存成績であった.放射線・化学療法は有望であり,現時点において選択肢の1つとして挙げるべき治療法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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