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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻11号

2002年10月発行

今月の主題 消化管のvirtual endoscopy

序説

消化管のvirtual endoscopy

著者: 小野裕之1

所属機関: 1静岡県立静岡がんセンター内視鏡部・消化器内科

ページ範囲:P.1377 - P.1377

文献概要

 本号の主題は消化管のvirtual endoscopy(VE)である.筆者自身は,この分野については全く素人の内視鏡医であり,“今はまだ研究段階だろう.だが,将来的にVEは内視鏡やX線造影検査を凌駕するのだろうか?するとすれば10年後か?20年後か?”と首をかしげるばかりであった.しかし,MRCPの出現によりERCP症例が明らかに減少した例を引くまでもなく,患者にとって,また検査をオーダーする医師にとって“楽に,侵襲が少なく検査できる”という利点は大きい.VEが上部消化管内視鏡や大腸内視鏡,注腸検査に比べて本当に低侵襲かどうかはともかく,そのイメージは先行している.

 VEについては他誌でもしばしば取り上げられ,コンピュータで再構築された美麗な3D画像が綺羅星のごとく呈示されている.正直に申し上げると,限られた非常によい条件下でなければこのような画像は得られないのではないだろうか?と考えていた.しかし,multidetector CTの出現や,文字通り日進月歩で速くなるコンピュータ環境は,早晩virtual endoscopyを日常臨床で気軽に使用可能なmodalityと為さしめる可能性を秘めている.実際にスクリーニング検査として臨床応用が検討されてもいる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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